I C U 000 003 200 ┃5
電 通 003 030 00X ┃6
猛打賞: 正木(17=内野手)
<試合総括>
国際基督教大学 対 電気通信大学 によって行われた東京新大学野球リーグ、4部リーグ春季最終戦は、ICUが0-6から怒涛の追撃をみせるも、最後の1点を守り抜いた電気通信大学に軍配があがった。
序盤から苦しい展開が続いた。 ICUは3回まで毎回得点圏に走者を進めるも、そのあとが続かなかった。3回裏に電通に先制され、5回にもダメ押しの3点を追加されてしまった。
そのような中で勝利を諦めず、大きな結果を残した男がいた。 1年の正木だ。
先制された直後の4回、石黒・柚原がそれぞれエラーで出塁すると、得意のセーフティーバントを決め、無死満塁のチャンスを作れば、6回には先頭の柚原に続くヒットと盗塁で無死二・三塁のチャンスメーク。7回には無死二塁からの安打で打点をあげた。
その後9回にも安打を放ち、振り返れば5打数の4安打。試合後、自分の結果に驚いた正木は、「マジっすか?全然意識してなかった」と思わず笑みをこぼした。
<コラム>
この試合をもって、現3年生の代が終わった。昨年秋シーズンから主将を務めた熊谷は、試合後のミーティングで、来シーズンへの奮起を訴えた。
「悔しさを忘れないでほしい。3部から落ちた悔しさ、部員がいなかった悔しさ、試合に負けた悔しさ。毎回の悔しさを忘れないで。その悔しさから自分の反省をして、次の試合に繋げて欲しい。」
今シーズン、3部への再昇格を目指して戦ってきたICU。しかし、それを阻んだのは、四球や失策から相手に点を渡し、流れを失って自滅する試合だった。今季負けてしまった5つの試合は、そのほとんどが勝てないものではなかった。
昨年3部で大幅に負け越した、「負けるのが当たり前」なチームでは、もうない。人員も揃い、力も付いたチームとなった。だからこそ、今季の結果が非常に悔やまれるのである。
部長の西村馨教授は、「基礎力」の底上げこそが勝利の鍵だと指摘する。1試合ごとに良い試合をする、自滅しない為の練習。若い1年生が伸びを、最高学年の4年生が円熟を見せる試合。それができないチームではないし、むしろそれぞれのポテンシャルの高さから、これからが楽しみなチームだ、と。
これからは、現2年生がチームの中軸となる。今までの経験を、悔しさを、どう日々の練習に活かすのか。またどのような試合作りをするのか。
3部再昇格を目指す秋季リーグへの戦いは、もう始まっている。